栃木SCのことをより考えるブログ

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【雑感】2024年栃木SCのチーム編成について(MF&FW編)

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▼GK&DF編はこちら▽

 

※選手データは左から「背番号」「選手名」「年齢(開幕時点)」「昨季成績」「在籍年数」

 

■MF

4 佐藤 祥 30歳/40試合0G1A/5年目
14 土肥 航大 22歳/3試合0G0A(J2)/18試合0G1A(J3)/新加入
20 井出 真太郎 22歳/新加入
22 青島 太一 22歳/新加入
24 神戸 康輔 23歳/22試合0G0A/3年目
41 朴 勇志 21歳/新加入
44 揚石 琉生 17歳/新加入
47 吉野 陽翔 21歳/特別指定
OUT▶︎山本廉、高萩洋次郎、植田啓太、西谷優希、安田虎士朗

 更新組が過半数を占めたDFラインと比べると大幅に刷新された中盤ポジション。これまで栃木の顔として主将を務めた西谷や昨季36試合に出場した高萩など、主力を含めた数人がチームを去った。ルーキーイヤーの選手も多く、戦力的に未知数なラインナップになったといえるだろう。

 [3-5-2]を軸としたとき、中盤3枚は逆三角形となることが予想されるが、栃木が本格的にこれを採用するのは初めて。これまでは[4-4-2]や[3-4-2-1]などボランチ2枚が横並びになることが多かったが、逆三角形の場合はIH2枚の後ろにアンカーが構える形となる。3ボランチと見ることもできなくはないが、基本的に最終ラインの前にはアンカー1枚のみとなるため、その脇のスペースを埋める守備は組織的に構築しなければならない。

 アンカーの最有力候補は今季もキャプテンに就任した佐藤祥だろう。広い守備範囲が強みの選手であり、周りの味方を動かす(例えば、IHのリトリートやCBの迎撃で脇を埋めさせる)コーチングにも長けている。神戸もこのポジションに入ることが予想されるが、選手構成的に彼ら二人以外は考えにくい。

 その他のアンカー候補は朴と吉野といったところか。ただ、上背のある朴は大学で得点を量産したことからIHで計算されているかもしれないし、特別指定の吉野はまずは出場機会を窺う立ち位置。レギュラーを張ることが予想される佐藤と神戸には特に序盤戦で波に乗るための安定感を求めたい。

 IHに最も求められるのはバランス感覚だろう。攻撃時は2トップに続くアタッカーとして前線に厚みをもたらす必要があるし、守備時はアンカー脇を埋めることと前線プレスを両立させなければならない。

 個人的に攻撃面にはそれほど心配していない。もちろん得点力不足を根本的に解消するのは難しいが、新加入選手にはドリブル突破やパスセンスに特徴のあるといった触れ込みが多い点は期待できる。中央レーンを個で打開できれば自ずとWBへのマークは薄くなり、彼らのクロスで前線の選手も生かしやすくなる。今季は「中央突破」を一つのテーマとしていることから、シーズンをかけて磨いていきたいポイントとなる。

 一方守備面に関して、相手SBに出ていくかどうかの判断は難しいさじ加減となる。無闇にプレスに出ればアンカー脇がガラ空きになってしまうし、脇を埋めたままではプレスは機能しない。自分が寄せるのかWBに縦スライドさせるのか、後ろがプレスに続くためには2トップにどういう寄せ方でサイドを限定してもらうのか。守備の構築に重きを置いてきたプレシーズンの積み上げが実戦で反映されることを期待したい。

 なお、IHには上記した選手に加えて、大島や奥田、小堀などFWの選手が入ることも予想される。ここは相手との駆け引きや試合状況を見ながらの采配となるだろう。

 

 

■FW

9 イスマイラ 25歳/15試合4G1A/2年目
15 奥田 晃也 29歳/38試合5G2A/新加入
18 川名 連介 22歳/新加入
19 大島 康樹 27歳/28試合7G0A/6年目
29 矢野 貴章 39歳/26試合2G0A/5年目
32 宮崎 鴻 24歳/29試合2G0A/3年目
38 小堀 空 21歳/20試合0G1A/4年目
42 南野 遥海 19歳/38試合10G4A(J3)/新加入
OUT▶︎根本凌、レアンドロペレイラジュニーニョ

 根本のレンタルバックを除けば、昨季の主力を大方残すことができた最前線。チームトップの7得点を記録した大島やシーズン途中加入ながら特大のインパクトを残したイスマイラなど、他クラブも関心を寄せそうな選手を引き留め、買い取ることに成功した。数字の期待できる即戦力も加わり、戦力的にスケールアップしたといえるだろう。

 昨季との大きな違いは1トップ2シャドーから2トップへ変更したこと。昨季もシャドーにFWタイプの選手を起用して擬似的に前線2枚が横並びになることはあったが、明確に2トップにするのは久しぶりのことのように思う。最前線の枚数を増やすことでゴール前の迫力は増すだろうし、前線に一人孤立してボールを収められない場面は減ると見ていい。

 2トップはターゲット役とその周りを衛星的にプレーする選手の組み合わせが基本になると思うが、やはり前者の筆頭はイスマイラだろう。相手の集中マークに遭った昨季終盤はゴール数を減らしたが、2トップになれば多少マークは分散されるはず。彼を軸に相棒が誰になるのかシーズンを通して様々な組み合わせが試されるだろう。

 最前線に関して、昨季気になったのはクロスに対するニアへの飛び込みが少なかったこと。根本の負傷と山田の退団で前線がガラリと変わってからは特に少なかったように思う。唯一大島は味方と段差をつけたり、わずかなスペースを見つけての飛び込みが巧みだったが、栃木のスタイルを考えれば、ここは強みとしてより一層押し出したいポイント。クロスに対する入り方も含めて、2トップの連携は試合ごとに高めていきたい。

 目標とするプレーオフ圏内に進出するには二桁得点を記録する選手が少なくとも二人はいないと厳しいだろう。守備が良くても得点が取れないと順位が上がっていかないことは栃木サポーターなら誰もが痛感しているところ。攻撃を牽引する旗頭として名乗りを上げる選手が現れることに期待したい。

 ちなみに前回二桁得点を記録したのは2018年に12得点を挙げた大黒将志。その大黒から教えを受けた南野が、今季のエース候補として黄色のシャツに腕を通すことは本当に感慨深い。インタビューの節々からも大黒イズムのようなものがひしひしと伝わってくる。この19歳のストライカーが昨季J3で魅せた輝きを再び発揮できれば、チームが目標にたどり着くことも不可能ではないだろう。

 

 

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■最後に

 いろいろ書いてみましたが、基本的には全て妄想です。練習もトレーニングマッチも見られていないので、移籍動向などから期待度をMAXにして書いています。

 なんだか巷では下馬評がうーんといった感じですが、今年もしぶとい栃木を見せていきたいですね。

 最後に開幕戦の予想ラインナップを載せて終わります。それでは今シーズンもよろしくお願いします!

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