前節愛媛FCとの打ち合いに敗れた栃木SC。前回のホームゲームでは目の前を走る20位鹿児島とのサバイバルマッチを制し残留へ望みを繋いだが、順位は依然降格圏内。相手がどこであろうと勝ち点1でさえ無駄にできない状況だ。
今節ホームに迎えるのは徳島ヴォルティス。徳島は現在7試合連続で負けがなく、その間14得点4失点と、攻守において好調を維持している。チームの目標とする「J1昇格」に向けて、まずはプレーオフ圏内に入ることで弾みをつけたいところだろう。
栃木としては良い守備から良い攻撃に繋げることが最も重要だ。ピッチの横幅を広く使うことで相手のブロックを広げたい徳島に対して、単に守備に人数をかけてしまえば敗れた前回対戦のように6バックになってしまうだろう。6バック化すれば自陣で守備をする時間が増え、攻撃に転じたときのパワーが極端に減ってしまう。こうならないためにも全体をコンパクトに保ちつつ、時には前からプレッシングをかけて「リスク」を冒していくことも必要だ。連動した守備でボールを回収し、素早く前線のへニキらに送ることができれば、ここ2試合のように多くの決定機を作れるだろう。
異なる立場とはいえ、目標まであと少しという意味では似た現状にある両チーム。結果が今後の行方を大きく左右するという意味では、両チームにとってターニングポイントといえる。目標達成に向けて愚直に闘えるのはどちらか。浮上のきっかけとしたい一戦だ。